懸垂ができない原因と1回できるようになる5段階
「懸垂が1回もできない」
何度かぶら下がってみて、そのままあきらめかけていませんか。
先に結論をお伝えします。懸垂ができないのは、当たり前です。自分の全体重を持ち上げる種目なので、いきなりできるほうが例外です。
私も最初は1回もできませんでした。ただ、やり方を段階に分けてからは、そこまで時間はかかりませんでした。
この記事では、1回目に到達するまでの5段階と、自宅でできる練習法をお伝えしていきますね。
この記事の結論
- 懸垂は自分の全体重を持ち上げる種目です。できないのは当然です
- 「腕を曲げる」ではなく「肘を腰に近づける」意識に変えてください
- いちばん効くのはネガティブ懸垂。5秒かけて下りるだけです
- ラットプルダウンで体重の8割を10回引ければ、1回が見えてきます
- 週2回で、1〜2か月が到達の目安です
懸垂ができない3つの原因
原因① 単純に負荷が重すぎる
懸垂は自分の全体重を持ち上げる種目です。体重70kgの方なら、いきなり70kgのラットプルダウンをやっているのと変わりません。
ジムでラットプルダウンを50kgでやっている方が、いきなり70kgを引けるはずがありません。できないのは当たり前だと考えて、負荷を下げるところから始めてください。
マシンでの引き方そのものを見直したい場合は、ラットプルダウンで効かない原因と重量の目安もあわせてご覧ください。
原因② 背中ではなく腕で引いている
「腕を曲げて体を持ち上げる」と考えていると、上腕二頭筋の力だけで引くことになります。二頭筋は小さい筋肉なので、これでは体重は上がりません。
正しくは「肘を腰に近づける」という意識です。こうすると広背筋が主役になり、使える力が一気に増えます。
原因③ 体重が重い
身も蓋もありませんが、事実です。体重が5kg減るだけで、持ち上げる重量が5kg軽くなります。
筋力をつけるのと体重を落とすのは、どちらも同じ方向に効きます。減量期に入っている方は、その途中で自然にできるようになることも多いです。
1回目までの5段階
この順番で進めてください。飛ばさないことが最短ルートです。
| 段階 | 種目 | 目安 | 次に進む条件 |
|---|---|---|---|
| 1 | 斜め懸垂 | 15回×3セット | 余裕を持ってできる |
| 2 | ネガティブ懸垂 | 5回×3セット | 5秒かけて下りられる |
| 3 | バンドアシスト懸垂 | 8回×3セット | 細いバンドでできる |
| 4 | ジャンプ+ネガティブ | 5回×3セット | 下ろす動作が完全に制御できる |
| 5 | 通常の懸垂 | 1回 |
段階② ネガティブ懸垂がいちばん効きます
5段階のなかで、もっとも効果が高いのがこれです。
台に乗って顎がバーの上にある状態からスタートし、そこから5秒かけてゆっくり下りるだけです。上げる動作は台を使うので、力がなくてもできます。
筋肉は伸ばされながら力を出すときにもっとも強い刺激を受けます。懸垂で言えば下りる局面がこれにあたるので、上げられなくても十分にトレーニングになります。
週2回、3〜5回×3セットを続けてください。
段階③ バンドは細いものへ移行していく
トレーニングバンドを足やひざにかけると、伸びた分だけ持ち上げを補助してくれます。太いバンドほど補助が強くなります。
注意点は、いちばん上のポジションでは補助がほとんど効かないことです。バンドが縮んでいるためで、そのぶん最後まで自分の力が必要になります。
次の段階に進む目安
- 斜め懸垂を15回×3セットできる
- ネガティブ懸垂で5秒かけて下りられる
- 細いバンドで8回できる
- ラットプルダウンで体重の8割を10回引ける
並行してやると早くなる種目
懸垂の練習だけでは、使う筋肉が足りません。次の種目を組み合わせると、到達までの期間が短くなります。
| 種目 | 鍛える場所 | 回数の目安 |
|---|---|---|
| ラットプルダウン | 広背筋(懸垂と同じ動き) | 10〜12回×3セット |
| ベントオーバーロー | 背中の中央部 | 10回×3セット |
| アームカール | 上腕二頭筋 | 12回×3セット |
| デッドリフト | 背中全体・握力 | 8回×3セット |
とくにラットプルダウンは懸垂とほぼ同じ動きです。ここで自分の体重に近い重量を引けるようになれば、懸垂も現実的になります。
目安として、ラットプルダウンで体重の8割を10回引けるようになると、懸垂1回が見えてきます。
背中のメニュー全体の組み方は背中のメニューの組み方、デッドリフトとの使い分けはデッドリフトと懸垂はどっちがいい?にまとめています。
自宅で懸垂をやるには
ジムに行かなくても、器具があれば自宅で練習できます。むしろ毎日目に入る場所にあるほうが、頻度は上がります。
| タイプ | 設置 | 安定性 | ディップス |
|---|---|---|---|
| 据え置き型(ぶら下がり健康器) | 置くだけ | 高い | できる機種が多い |
| ドア枠タイプ | 枠に引っかける | 枠の強度しだい | できない |
| 壁・天井固定 | 工事が必要 | とても高い | 機種による |
選ぶときは耐荷重を必ず確認してください。自分の体重ぎりぎりの製品だと、動いたときに不安定になります。加重する可能性も考えて、余裕のあるものを選んだほうが安全です。
据え置き型はディップスもできる機種が多いので、上半身の種目をひととおりまかなえます。三頭筋を鍛えると押す力も伸びるので、一台でかなり幅が広がります。
ディップスができない場合の進め方はディップスとベンチプレスの重量換算に、三頭筋の鍛え方はナローベンチプレスのやり方にまとめています。
アシストマシンのあるジムを探している方へ
懸垂の練習でいちばん確実なのは、補助付きの懸垂マシンとラットプルダウンが両方あるジムに通うことです。FiT24は24時間営業で、全国120店舗以上あります。
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器具を選ぶときの注意
- 耐荷重を必ず確認:自分の体重ぎりぎりの製品は避けてください
- ドア枠タイプは枠の強度しだい:賃貸では特に慎重に
- ぐらつく設置は危険:落下すると大きなケガにつながります
- 加重する予定があるなら余裕を持って選んでください
1回できたあと、回数を伸ばすには
1回できるようになってからは、伸び方が変わります。
- 1回×5セットから始める:セット数で総量を稼ぎます
- 2回できたら2回×5セット:回数が増えたらセットはそのまま
- 5回を超えたら3セットに減らす:1セットの質を上げます
- 10回を超えたら加重を始める:ディップスベルトでプレートを吊るします
毎回限界までやる必要はありません。「あと1回できそう」で止めるほうが、フォームが崩れず回数も伸びやすくなります。
握力で止まる場合
背中はまだいけるのに指が開いてしまう、という段階になったらリストストラップを使ってください。握力の制限が外れて、背中を最後まで追い込めます。
バーを握ったときに手のひらが痛む場合は、手のひらが痛い原因とマメを防ぐ握り方で握り方を見直してみてください。
手のひらが痛くなる場合の対処は手のひらが痛い時の対処法をご覧ください。
よくある質問
順手と逆手、どちらが簡単ですか?
逆手(手のひらが自分側)のほうが簡単です。上腕二頭筋を使いやすいためで、まず1回を達成したいなら逆手から試してください。背中に効かせたいなら順手です。
マシンで背中を引く感覚をつかみたい方は、シーテッドロウのやり方と重量の目安も参考になります。
毎日やってもいいですか?
ネガティブ懸垂のような強い刺激を入れる場合は週2回までにしてください。背中は大きい筋肉なので、回復に72時間ほどかかります。
女性でもできるようになりますか?
なります。ただし男性より時間がかかることが多いです。斜め懸垂とラットプルダウンを長めに続けてから、ネガティブに進むと確実です。
どのくらいで1回できますか?
週2回続けた場合、1〜2か月が目安です。体重や現在の筋力によって差はありますが、段階を飛ばさずに進めればほとんどの方が到達します。
顎はバーの上まで上げるべきですか?
可動域を確保する意味では上げたほうがいいですが、最初は胸がバーに近づくところまでで十分です。無理に顎を出そうとすると、首が前に出てフォームが崩れます。
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背中を本気で作りたい方へ
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懸垂ができないときのまとめ
- できないのは当たり前です。全体重を持ち上げる種目なので負荷が高すぎます
- 腕ではなく「肘を腰に近づける」意識に変えてください
- 斜め懸垂 → ネガティブ → バンドの順で進めます
- ネガティブ懸垂がいちばん効きます。5秒かけて下りるだけです
- ラットプルダウンで体重の8割を引ければ、1回が見えてきます
懸垂は、できるようになると背中の種目の幅が一気に広がります。1回目までは時間がかかりますが、そこを超えれば回数は比較的すぐに伸びていきます。焦らず段階を踏んでください。















