停滞期を打ち破れ!筋トレ「5分割メニュー」徹底解説【中級者・上級者向け】

「全身トレーニングや3分割メニューは一通りやり込んだけど、最近どうも筋肉の成長が感じられない…」 「もっとトレーニングのボリューム(量)を増やして、各部位を徹底的に追い込みたい」 「ジムに週4〜5日通える環境が整ったから、次のレベルに進みたい」
もしあなたがそう感じているなら、それは「停滞期」のサインであり、同時に「中級者」の壁を越えるチャンスでもあります。

こんにちは。15年トレーニングを続け、体のプロ(柔道整復師)でもある私が、そんな「伸び悩むトレーニー」に次なる一手として強く推奨するのが「5分割法」です。

これは、トレーニングの頻度と強度を一段階引き上げ、各筋肉部位に最大の刺激を与えるための、非常に効果的かつロジカルなプログラムです。

この記事では、私が実践してきた経験に基づき、5分割メニューの具体的な組み方と、その効果を最大化する秘訣を徹底解説します。

筋トレ「5分割法」とは何か?

5分割法とは、その名の通り、全身の筋肉を「5つのグループ」に分け、1日1グループずつ、週5日かけてトレーニングする方法です。

例えば、以下のように分けます。

  • Day 1:胸
  • Day 2:背中
  • Day 3:肩
  • Day 4:脚
  • Day 5:腕
  • Day 6:休み
  • Day 7:休み

これにより、1回のトレーニングで「特定の1部位」だけを、文字通り“オールアウト(限界まで追い込む)”させることが可能になります。

5分割法の圧倒的なメリット

なぜ上級者はこぞって分割数を増やすのか?

それには明確な理由があります。

  1. 1部位あたりの「高ボリューム」を実現できる 最大のメリットです。例えば「胸の日」なら、ベンチプレス、ダンベルプレス、インクライン、フライ系、ディップス…と、1時間かけて5〜6種目(合計20セット近く)を胸だけに集中できます。この圧倒的なトレーニング量が、停滞期を破る強烈な刺激となります。
  2. 各部位に「完璧な休息」を与えられる 胸をトレーニングしたら、次に胸を鍛えるのは1週間後です。これにより、高ボリュームのトレーニングで深く傷ついた筋繊維を、次の刺激までに完璧に「超回復」させることができます。
  3. 驚異的な「集中力」と「パンプ」 「今日は背中だけ」と決めてジムに向かうため、集中力が研ぎ澄まされます。1時間、背中だけに血流を送り続けるため、得られるパンプ感(筋肉が張り裂けそうになる感覚)も、全身法の比ではありません。

注意:5分割法が「向かない人」

これは上級者向けのテクニックです。以下に当てはまる場合は、まだ早いかもしれません。

  • 筋トレ歴が1年未満の初心者: まずは「全身法」や「3分割」で、全身の筋力と神経系をバランスよく発達させることが最優先です。
  • 週に3日しかジムに行けない人: 5分割法は、週5日のトレーニングが前提です。週3日しか行けない場合、1つの部位が2週間に1回しか鍛えられないことになり、逆に非効率です。その場合は「3分割」を選びましょう。

【完全版】王道の「5分割トレーニングメニュー」例

ここに紹介するのは、私が実践し、最も効果があったと感じる「王道」の5分割プログラムです。

各種目、3〜4セット8〜12回で限界(RM)が来る重量設定を基本としてください。

Day 1:胸の日(+腹筋)

  • ベンチプレス(高重量を扱うメイン種目)
  • インクライン・ダンベルプレス(胸の上部を狙う)
  • ダンベルフライ(胸をストレッチさせ、内側を意識)
  • ディップス(胸の下部と三頭筋)
  • ケーブルクロスオーバー(最後の追い込みとストレッチ)
  • (おまけ)アブローラー or ケーブルクランチ

Day 2:背中の日

  • デッドリフト(背中全体の厚みと筋力) ※腰に不安がある日はハーフやベントオーバーロウに変更
  • 懸垂(チンニング)(背中の広がりを作る最強の自重トレ) ※できない場合はラットプルダウン
  • ベントオーバー・バーベルロウ(背中の厚み)
  • シーテッド・ケーブルロウ(背中の中部・下部)

Day 3:肩の日(+腹筋)

  • オーバーヘッドプレス(肩全体の筋力とサイズ)
  • サイドレイズ(肩の「メロン」を作る最も重要な種目。高レップ(15回程度)で丁寧に)
  • フロントレイズ(肩の前部。胸の日に鍛えられるので軽めでもOK)
  • リアレイズ(or フェイスプル)(見落としがちな肩の後部。姿勢改善にも必須)
  • (おまけ)レッグレイズ

Day 4:脚の日(最重要)

  • スクワット(キング・オブ・トレーニング。ここから逃げない)
  • レッグプレス(スクワットで追い込んだ後、さらに安全に脚全体を攻める)
  • ルーマニアン・デッドリフト(RDL)(お尻と太ももの裏(ハムストリングス)に)
  • レッグエクステンション(太ももの前(大腿四頭筋)を単独で)
  • レッグカール(太ももの裏(ハムストリングス)を単独で)

Day 5:腕の日(+腹筋)

  • バーベルカール(力こぶ(二頭筋)のサイズアップ)
  • スカルクラッシャー(上腕三頭筋のサイズアップ。肘に注意)
  • インクライン・ダンベルカール(二頭筋をストレッチさせながら効かせる)
  • トライセプス・プッシュダウン(三頭筋のカット出し)
  • ハンマーカール(二頭筋と腕橈骨筋(前腕))
  • (おまけ)プランク

Day 6 & 7:完全休養

  • しっかり休み、栄養を摂ること。これが仕事です。

私はこんな感じのローテーションでやっていて、土曜日に胸の日を追加しています!

水曜日はメインをベンチプレス、土曜日はダンベルプレスって感じです。

5分割を成功させるための「プロの心得」

  1. 「漸進性過負荷」を忘れない 分割法は、あくまで「枠組み」です。この枠組みの中で、「前回より1kgでも重く」「1回でも多く」という漸進性過負荷の原則を追求し続けなければ、体は変わりません。
  2. 栄養と睡眠が「主役」になる これだけ高強度のトレーニングを行うと、回復が追いつかなければオーバートレーニングになります。体のプロとして断言しますが、トレーニングが「破壊」なら、「栄養(特にタンパク質)」「睡眠」こそが「創造」です。トレーニング日以外も、食事と睡眠は完璧にこなしてください。
  3. 順番を入れ替えてもOK 「脚の日の翌日は仕事がキツイ」なら、脚の日を金曜日に持ってくるなど、あなたのライフスタイルに合わせてOKです。ただし、「胸の日の翌日に肩の日」など、補助的に使われる筋肉が回復していないスケジュールは避けましょう。(例:胸の日に三頭筋、肩の日に三頭筋が使われる)

まとめ:分割法を制する者が、中級者の壁を越える

5分割法は、週5日という高いコミットメントを要求しますが、それに見合うだけの「圧倒的な成果」をもたらしてくれます。

1つの部位と1時間、じっくりと対話するようなトレーニングは、あなたの筋トレを「作業」から「技術」へと昇華させてくれるはずです。

停滞は、進化の合図。 新しい刺激を取り入れ、中級者の壁を打ち破りましょう。

 

そして、さらに筋トレについてもっと知りたいという方は「筋トレで人は9割変わる」に書いてありますので、是非ご覧ください!

私の経験談のいろいろ載せております!